工作/モノつくりへのあこがれ2

 
二十代後半のころ、銀による彫金を2年ほど習ったことがあります。
あれがわたしにとっての、ささやかでもごく貴重な工作体験でした。
 
形をイメージして。いくつもスケッチして。仕組みを整理して。
先生に協力してもらいながら、実現する方向を模索する。
パーツを考え、糸鋸で銀板を切って。プレス機で望みの厚さにし。曲げたり削ったり。
組み立てる手順も大切。溶接に使う銀ローはどの種類のものをどこに使うべき?
 
懐かしいな。
素朴な銀細工をつくるのは、今になると自分にとても合っていたように思います。夢中になっていましたから。銀って、実はそんなに高額でなくて、柔らかくて熱による特性とかも扱いやすく、アルミ等に比べれば非常に簡単に加工できるんです。
 

当時つくって、まだ手元にあるものたち 
その彫金教室は、転勤のため辞めました。
 
また始めたいなと思ったり。
でも、それなら、彫金教室を探して通わないと。
 
彫金に必要な道具は、たいしたことはないのですが、自分でそろえるのは結構大変です。
細々した工具類だけでなく、ガスバーナー、ドリル、プレス機、その他。そして、作業で金属粉混じりのやっかいなゴミがでます。
 
そのような工作を続けるのは。浮き草のような流れ者(自分はそうだと思っている)には向いていません。
 
でも、「明和電機」を知ってしまった今、何か「つくる」時間を、ささやかでいいから持ちたくなりました。ごく小さな簡単なモノでいいのです。目指せ、脱・二次元静止画像の日々。
何か、ピンとくるものを探したい。すこし時間をかけて考えてみようと思います。
(いずれにせよ、狭い部屋で何かつくりたいのなら。杜撰で粗忽な性格をなんとかしなければなりません!)