【博物館・美術館】

めりくり。
明和電機社長ツイートログ仕分け・抽出・並び替えの検討作業。第18弾。基本的に、今年11月16日までのツイートで構成しています。
今回のテーマは美術館と博物館。
 

  • 博物館・美術館

 美術館、博物館の経営がきびしい。原因のひとつが建物のオーバースペック。川を渡る舟なのに、豪華客船を建造してしまった例が多数。クルーの手がたりない。
 
 建築家の「意匠が強すぎる」美術館が多い。作家側からすると、展示しにくい。流行遅れのお皿に自分の料理を盛らなければならないから。
 
 現代美術の展示空間は「ホワイトキューブ」が向いてるが、プロジェクターやヒカリモノが多いメディアアートは「ブラックキューブ」のほうが向いている。
 
 「美術館とは見世物小屋である。」これを肯定すると崇高なる芸術論を捨てることになる。否定すると美術館経営が成り立たなくなる。
 この矛盾は日本人の美術関係者はみんな抱えている。僕もそうだ。だからハイブリッドな明和電機というOSを作った。
 
 すんごい極論を言ってるな、この人。RT @Maywa_bot: 今、美術館を人でいっぱいにできるのは、ジブリスターウォーズと人体展。つまり動物に宇宙人、死体ですから、これらのお化け屋敷に勝つには珍発明しかない。【土佐信道(1967〜)】
 
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 ウィーン二日目。産業博物館など視察。ネタさがし。
 ウィーンの産業博物館が、すごい!!産業遺産の現物展示がてんこもり!!もーね、エンジニアはね、ピカピカのガバナーみるだけで、ご飯さんばい食べられますよ。
 
 未来館なう。子供たちが容赦なくクワクボ作品に打撃を。。。メディアアートの最大の障害。それはガキ。
 
 富山県立近代美術館なう。高嶺くんの作品が、すごい!美術館のど真ん中に、超巨大ゴミ箱。さあ、近代美術の何を捨てるか。
 
 アメリカのスミソニアン博物館にいくと、アポロ計画の展示のすぐとなりに、巨大なマクドナルドがある(もちろん館内)。どちらも徹底的な合理主義の産物。日本人の感覚ではたどり着けない境地。
  
 上海万博。昨晩もアニソンナイトで盛り上がってしまった。そして英国パビリオンがすばらしかった。国がデザインを武器にする、というのはこういうことなのだろう。
 上海万博。世界中の言語が集まる場所でのプレゼンは、「単純に見てわかる」ものでないとダメ。つまりスペクタクル。日本勢は、ちょっと説明しすぎ。なので観客がつまらなそうに素通りしていた。残念。
 
 メディアアートって、祭りの”みこし”の「カラクリ人形」みたいに、誰かが守って、メンテをして、愛し続けてあげないと、未来に残っていかない。それは役所仕事じゃむり。絵画・彫刻のようなメンテナンスフリーじゃないんだから。
 
 昨日行ったバルセロナのダリ美術館は、熱海の秘宝館のようで、ひどかった。ひどすぎて面白かったのだが、いかに美術が「入れ物」によって助けられているかの好例だった。
 フィゲラスのダリ美術館に行ってきた。最高やね。ふざけるにも程がある。ダリがいかにシュルリアリストでないかが判明。痛快だわ。そりゃブルトンも怒るわ。B級アートの始祖として、ダリは再評価されていいんじゃないか?
 ダリの面白さは、インテリじゃないってことだな。フィゲラスの田舎もん。そして大いなるはったり番長。そんな偉大なる王、そして幼児を手に入れた、ガラっつー女の生きざまも、すんげー興味深い。
 
 大阪の民族博物館に行くと、アジア圏の動物的造形が、イスラム圏に入ったとたん消失し、幾何学と文字になることに驚く。こんなにイメージ力の違う民族と、たとえば世界平和についてコミュニケーションするのは、大変だなあ・・・と思った記憶がある。
 
 ガウディ。カサミラはデザイナーズマンションだったね。キリスト教という巨大なモチーフを選択せざるを得なかったことが彼の弱さ。結果的に強烈なビジュアリストだから、サグラダファミリアにたどり着くけれど。その点でいえば、自分宗教を築きあげた、シュバルさんの方が上だわ。
 ガウディ、ピカソ、ダリという、20世紀芸術を混乱させたアーティストが、なぜスペインから生まれたか?ということが、興味深くて、しかたがない。
 
 そうそう。カソリックのすごいところは、ダビンチにしろミケランジェロにしろガウディにしろ、毎回強烈なビジュアリストを起用していることだな。
 
 ダリ(*ピカソの間違い)は青の時代が一番いい。成長過程の、受け止めきれない「自分」という入れ物の中で、何を描くべきか、ではなく描くべき存在なのかという苦悩をし「青」という鎮静剤をとりあえず手に入れた時期だから。その様式は、後半のキュビズムとはまったくちがう。それが証拠に誰も、その様式を真似できない。
 
 今日はカイロ市内の博物館・美術館めぐりをすることに。
 カイロ博物館は、引っ越し作業でひっくり返ってる家のように、とっちらかってました。なんで彫像の足元に食べかけの梨が置いてあるんだ?博物館内なのに。
 
 庭園美術館「香水瓶の世界展」なう。産業史として見ても面白い。貴族のための高度な工芸技術で作られた瓶が、大衆化のプロセスでガラス窯芸、印刷、プラスチックなどで「エレガントの大量生産」を行った。
 貴族の懐中にあった香水瓶も、いまはドン・キホーテで安売りされてるもんなあ。
 香水瓶の世界展。展示什器も良くできてる。適切な予算でうまく見せてる。感心。
 
 国立公文書館なう。
 明治の10年の国内初の産業博覧会。本館と機械館と美術館。初めて美術という言葉が使われた建物の中は輸出用の工芸品がたっぷり。その頃はまさかコンテンツが日本の輸出産業になるとは思わなかったろう。
 美術館というパビリオンの中で、国が輸出産業として工芸品をプッシュしていたことが、示唆を与えてくれる。
 
 21_21で「これも自分と認めざるをえない展」、森美術館で「ネイチャーセンス展」を見た。・・・・ 
 なんか白かった。
 
 発電所や電力使用量について、知りたいことがたくさんある。東京電力さんに、いまこそ「これからの電気とくらし展」をやって欲しい。渋谷の電力館とかで。
 
 テートモダンのアイ・ウェイウェイの作品がすごかった。陶器でできたフェイクの向日葵の種が、陸上競技場ぐらいの広さの場所にびっしり。
 
 スミソニアン博物館で見た、アポロ宇宙船の配線の半田付け、配線処理はすごかった。ぜったい切れてなるものかという、気合いにみちた造作だった。
 
 国芳展なう。一年分の金玉を見ました。
 
 今日はドイツ博物館に行って産業機械を見まくります。大興奮です。
 ミュンヘンのドイツ博物館。一日いたけど、6割ぐらいしか見れなかった・・・。広い!濃い!日を改めて再チャレンジ。
 船の模型で午前中つぶれました・・・。RT
 
 今日はダッハウ強制収容所と近代美術館と現代美術館へ。ダッハウには相当やられた。
 
 今日はニュルンベルグへ。ナチスの党大会跡地、鉄道博物館、おもちゃ博物館、ジャーマン博物館へ。足が棒。
 
 今日はドイツ最終日。BMWミュージアム、おもちゃ博物館、ドイツ博物館で、モノを見まくる。
 ドイツ博物館でエンジンは徹底的に解剖され、オイルの臭いがプンプン。それを期待してBMWミュージアムに行くと、車は磨きあげられ、デザインとアートという外装を被せられ、オイルの血の臭いがまったくしなかった。ドイツ人は極端だと思った。
 
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 博物館に行くのはライバルに会いに行くようなものだ。あれと同じものは作っちゃいけないという確認だ。
 
 世界中の博物館を巡る旅がしてみたいなあ。


社長が紀行文集(もちろんスケッチ付き)をつくられたらおもしろいだろうなー。