文化庁メディア芸術祭がはじまったのは1997年からだそう。
報道で、そういうものを文化庁が行う、と知ったとき。
その意味とか意義とか理解しがたく、興味を持てませんでした。
そもそも、自分は現代美術にほとんど興味がなく。
『メディアアート』という言葉が使われだしていることも知りませんでした。
漫画やアニメの熱心な鑑賞者でもありませんし。
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明和電機さんのファンになって間もなく訪ねたのが、2010年に東京都現代美術館で開催された「サイバーアーツジャパン─アルスエレクトロニカの30年」。
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/cyberarts/ja/news.html
アルスエレクトロニカ。なんだろう。聞いたことのない言葉でした。
明和電機製品展示を見るのは初めてだったので食い入るように観ましたし。いくつかの感覚的につかみやすい作品(鈴木康広氏の作品やISSでの実験)には感じ入りましたが。
ほとんどの作品の前で、きょとん、としてしまっていたよう思い出します。
その後、ICCへ初めて行ったとき。
面白く興味深く感じる展示も多い一方、居心地の悪さ、なじめなさも強くて。
技術をつかってヒトにすごいと思わせるのが目的なのかな、メディアアートって?
・・・あのころから、6年ちょっと。小学生なら入学して卒業するくらいの月日が経って。
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先日、ICCのオープン・スペース 2016へ行ってきました。
楽しかった。
展示をめぐりながらうきうきして。
スタッフの方に親切にしてもらって。
緊張することもなくて。
「自分のなかの新しい感じ方」に出逢って。
ここで過ごす時間は、ほんとうに優雅です。
わたしが慣れたのかな、変わったのかな…。
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エキソニモさんの作品。「アルスエレクトロニカの30年」で拝見したときは、びっくりするくらい理解できませんでした。
これって何だろう。とどきどきしてしまうくらい不明でした。
それが、作品に触れるたびに。そして、過去に見た作品のことをあーだこーだ思い出すたびに。
だんだん、とても興味深くゆかしくなってきて。
先日のICCの訪問では、一番の楽しみでした。(一番、楽しめました。)
・・・わたしの感じ方は、どうしてこんなに変わったのかな。
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社長のいう、ナンセンスなセンス、が自分のなかに芽生え定着しているとは思えないのですが(笑)。
(不可解、なんて世界にも自分にもありすぎていて困るわ。理解してそれらへ対処するほうをありがたく優先してしまうわ。)
クルクルと共の冒険はまだまだ続きそうです。
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そして、大阪ナンセンスマシーンを経て思ったけれど。
自分って、明和ファンとして、まだまだペーペーの初心者。ずーっとあとから歩いているおばさんなのです。
(歳だけはベテランファンの方たちより上だったりするけれどもっ;)