先月末日、こちらへ行ってきました。
第11回宇都宮エスペール賞
クワクボリョウタ展 ― 見ることを見る
宇都宮美術館
2016年7月31日(日)-9月4日(日)
http://u-moa.jp/exhibition/jespere.html
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展覧会に行く前、自分がこれまで氏作品鑑賞体験について当ブログ日記に書いた文章を読み返しました。
とても恥ずかしかった;
ひとりよがりにちがいない思い入れとか思い込みとか。たぶん誤解、とか。
でも、それは置いておいて;
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美術館の公式告知ページに
”「風景と映像」「忘れ物取扱所」の二作品を展示します。”
とあります。
そのとおりの。
展示室内に白い広めの二部屋を仮設し”影と動き”の作品ふたつのみとされた、ストイックな展示でした。
あれらの二タイトルは部屋全体が作品そのものであることを考えると、大変に贅沢な展示、とも言えます…。
「風景と映像」は恵比寿映像祭に出品されたものの再展示。
「忘れ物取扱所」は、2013年に六甲ミーツアートで展示された同タイトル作品と、2015年に川口市立アートギャラリーで展示された「以心分身」をマッシュアップした作品。
以前の3つはいずれも観ています。
今回の時空間の手ざわり(?)は以前の体験とはかなり違います。
体験できてよかった。
行って、視聴して、帰って、を含む時間のぜんぶが、 クワクボさんの”影と動き”の作品の鑑賞経験です。
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「風景と映像」を見ていたときのこと。
4人ほどのローティーンの男の子たちが静かに入ってきて、まったくしゃべらずに座り込み、2巡ほどじっと見入った後、静かに退出していきました。
不思議だったのですが、4年前に栃木県立美術館で《10番目の感傷(点・線・面)》の体験をしていたのかもしれませんね、彼ら。
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見た後、クワクボさんが作家公式サイトでおすすめしている「大石資料館」へ行くべき、と猛烈に感じたのですが。
(たぶん、作品部屋の暗さ広さとよく効かせてあった冷房のせい。…からくる無自覚的体感印象のせい。)
自力で行けそうにないので、美術館売店で大谷石に関する資料を買いました。
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1週間以上たちましたが。
なんだか、ずっと展覧会のことなどを考えてしまいます。
思い出すと、自分が地下のおおきな石の切り出し場にいるみたいです。
(行ってない;)
文化庁メディア芸術祭アーカイブサイトの、氏のインタビューを読み返しました。
http://archive.j-mediaarts.jp/interview/2011/kuwakubo-ryota/
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会場でいただける小冊子の紙質・デザインが素敵です。
それに氏が寄せている文章のおわりに 『だれかと話をしてみて欲しい。』 とありました。
・・・え (いつもひとり閉じた体験を堪能していて申し訳ありません;