ビクトリノックスの130年

折りたたんで握れば手にすっぽりはいるような小型のナイフ。かなり好きです。
小学生から高校まで、肥後の守は必ず一本、筆箱かポケットに入れていましたし。
(ポケットにナイフはダメでしょよしなさい、と女友達からたしなめられました。)
ビクトリノックス、若い頃にスイスで購入したものを持っています。
結婚前は、結構、使っていました。
美しい細工のナイフは、展示されている物も映像も、見とれて全く飽きません。
 
ちなみに、博物館などで出土品石器ナイフを見るのも大好きです。 日本刀などになると、怖くてあまり見たいと思わないけれど(でも短刀は好き)。
 
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昨日は、こちらへ行ってきました。
展覧会「ビクトリノックスの130年 − スイスの機能美」@Bunkamuraギャラリー
http://jp.microsites.victorinox.com/jpch130/exhibition/
 
午前の比較的早い時間に行ったのですが、組み立て体験はすでに予約がいっぱいでチャレンジできませんでした。残念。
 
展示、素敵でした。数多くの種類の貴重な製品。尻尾をぶんぶん振りながら見て回りました。
ビクトリノックスが一層、好きになりました。

製品化されなかったプロトタイプのコーナー。貴重!
 
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午後は、渋谷心のオアシス:戸栗美術館へ。それから東急ハンズBunkamuraナディフ。
 
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夕方からのこちらのトークイベントへ。
 

ビクトリノックス130周年記念トークイベント「未来のビクトリノックスとは?」
司会・進行: ライフハッカー編集長 年吉 聡太 氏
プレゼンター: 明和電機 土佐 信道 氏 / スペースコンポーザー 谷川 じゅんじ 氏

 

明和電機の活動と、ナイフをモチーフとした作品(雷来剣、ドスコイ、プードルズヘッド)を紹介。
なぜナイフなのか...人間に近いダイレクトな道具であり、神聖なるものでもあり、打楽器と共通している、と。
そして、「未来のビクトリノックス」イラストを7点ほど披露されました。
 オタマトーンのくるくる尻尾に折り畳みナイフ
 ここにいるよと教えてくれるビクトリノックス
 ビクトリノックスだけでできる工作キット(すてき!)
 へその緒を収めることができるビクトリノックス
 使用したシーンを記録できるビクトリノックス(プロジェクタ付き
 USBでつながり仕様履歴がビッグデータとなるビクトリノックス
 人類が滅んだあとのビクトリノックス...
「道具と一緒に道を探すのが好き」というようなことを仰られました。土佐兄弟のお名前の「道」は道具の「道」でもあるのだな...。
 

  • 谷川じゅんじさんプレゼン

基本的に変わらない価値あるもの。 −> 宇宙・森羅万象と自分を繋ぎ/お守り的な存在であり
人々が大切にしているものを祭る神社と関係深く...というつながりで。
剣、鏡、玉の三種の神器を収めるビクトリノックス。その名も「#8,000,000」!(<−八百万神 にかけて)。
 
ここ数年、お名前を彼方此方で拝見する谷川じゅんじ氏のお話を聴くことができラッキーでした。
紹介されたお仕事はほんの一部だったと思うのですが、それを聴くだけでもうかがえるオーガナイズ力に敬服。
(・・・人が集まる大きなイベントを避ける傾向がある当方も、ネット検索して調べると、昨年こちらの展示を拝見していました。 >「Money after Money | 信用ゲーム 2013」 http://mamjp.org/art/ 
 
プレゼン後のやり取りも含め、なだらかにいろいろ考えさせられながら、楽しくおもしろいイベントでした。
 
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テーマは「未来のビクトリノックス」だったけれど。トークイベントでひしひしと明らかになったのは。
130年続いてきた価値はその「変わらない」部分にある、ということのように思いました。
 
日本では、緊急用・旅行用など日常を離れたところで万能ツールとして待機・使われることが多いビクトリノックス
そして、ほとんどメンテフリーのできのよさ。完成度の高さ。美しさ。お守りとして手元に置いておきたくなるその魅力とともに。
 
哺乳類たるヒト科動物、小型ナイフくらい使いこなせないとヒトたる由縁がないぞ....。
 
使い込む用と、見て愛でる用と、緊急時持ち出し用に。
あとふたつほど欲しくなりました。