舞台を観るよろこび

久しぶりに観劇。
新国立劇場で行われている「リチャード三世」。
3年前、この前編に当たる「ヘンリー六世」を観ました。9時間に及ぶ異例の舞台。全編釘付けになるおもしろさでした。
それを受けての舞台ということで、自分の期待の大きさが多少不安だったのですが。
今回の舞台も堪能しました。
ずっと以前にイギリスで書かれた脚本を、現代日本の一般人がとてもおもしろく観ることができる、というのが不思議。
赤薔薇白薔薇どっちがどっちか、すぐあやふやになってしまうくらいの人間関係うろ覚えを、大急ぎで記憶巻き戻しながら見てますのに;
よく知られている、終盤に死者たちが集まり「絶望して、死ね!」と主人公に呪いをかけるシーンがよかったです。あのシーンがあんなに素敵になるなんて。演出って、すごい。
 
舞台美術は島次郎さん。
この方のセットは、抽象と具象の配置が知的。そして、演出の意図を高度に支え、美しさが簡潔にまとめあげられていて、いつもどきどきさせられます。
 
*****
ここ2年ほど、舞台をあまり観ていませんでした。自分にぜいたく過ぎるような気がして。
 
舞台は、情念的なものや哲学的な思考や文化や歴史観などもろもろのものを、高度な理性によって縛り上げ表出する総合芸術。それを観るのは心躍る体験です。
素直な心をもって、これからもよい舞台に当たりたいな、と思います。
 
*****
すこし前に気づいて、びっくりした動画。
昨日、明和電機社長もツイートしていらしたので、リンクを貼ってしまいましょう。
http://youtu.be/VvrBWngDyuk