同郷

生まれ育った宮崎では、二科展の地方巡回展や県展くらいしか、美術展を観る機会がありませんでした。日展が来ただけで大騒ぎでした。
昭和40年代後半-50年代前半の話です。
 
ただ、美術鑑賞に関して、宮崎で育ってよかったことがひとつだけあります。
それは、県の博物館(美術館はまだなかった)が、県出身の画家、瑛九の素晴らしい油彩画を何枚も持っていたことです。
博物館へはよく行きました。そして小さい頃から、それらの絵をとても近しく感じていました。
リズムがあって、ポップで明るく、抽象でありながら子供心にとっつきやすい。それでいて、ちょっとだけ不気味。
当時から、「芸術」というのは瑛九の作品のように、不思議で自由で心持ちいいものでよいと、心底自然に納得していました。
 
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宮崎県出身の芸術家として著名な方が、もひとりいます。
歌人若山牧水
 
牧水、好きです。
市内からは結構遠いのだけれど、子供の頃、父が何回か山深い場所にある「牧水記念館」へ、車で連れて行ってくれました。背景には霞たなびく尾鈴山。好きな場所でした。懐かしいな。
 
いつの間にか、牧水が亡くなった歳を軽く越えていました・・・。
 
こんな新書が出ましたねー。

ぼく、牧水!  歌人に学ぶ「まろび」の美学 (角川oneテーマ21)

ぼく、牧水! 歌人に学ぶ「まろび」の美学 (角川oneテーマ21)

 
対談形式の新書は成功していないものも多いですが、この本はよかったです。
牧水の気風はひとつの理想。
俳優の堺さん。こんな方が同郷なんてうれしいですね。
 
この夏に量産したカードおえかき「オタマトーンに寄せて」。日本の詩歌シリーズ、より

オタマトーンは 哀しからずや  ・・・このおえかき、間違えて自分の名刺の裏にかいて読み上げられたコだ・・・。
 
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明和電機クリスマスライブ「ボイスメカニクス」チケット、電協から届きました。取れててよかった(*^^*)。