思想地図β

美術史のなかでとりあげられるアートは、必ず当時の社会背景とともに語られます。
メディアアート、という位置づけ/分野は、美術史に生き残るでしょうか?
 
目覚ましく変化していくメディアにのって展開する技術的要素の強いアート。がメディアアートであるのなら。
それは現在の社会様態と思想を色濃く反映するものであるはずです。
 
わたしの世代には、思想畑の著名人に、社会に対する発言を積極的にされる方が少ない気がします。
(二十歳前後がバブルだった世代です・・・)
下の世代に、メディアで鮮やかに提言・活躍する人が多いことをまぶしく見てしまいます。
 
だから、その。
メディアアートに興味を持ったのなら。メディアに流通している思考の一旦にも触れてみたいかな。なーんて。
気持ちの底支え。
 
なーんて、なのですが、昨年、そういう邪念から「思想地図β」の1を買いました。
興味をもって読み通せた記事は、正直、ふたつしかありませんでした。
テーマからして、どうしてそれを今取り上げるのか、読んでも理解できないことが多かったです。(ハム脳哀しい・・・
 
南半球離島への旅行に「思想地図β」の2を持っていきました。
楽園と呼ばれる島で、夜、時々この雑誌を手にとりました。
全ての記事を興味深くすみやかに読み通しました。
特にひきこまれたのは、和合亮一さんの詩の言葉の迫力。
津田大介さんの行動を伴う総合力。
 
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わたしたちは、ばらばらだけれど。
思考の方向や傾向や立場が違っても、共通して、其処、にある。
逃れようのない切実性。のような、もの。
  
 そして、そこで咲かざるをえない「花」たちー。