カブリマシーン8

パーティーは嫌いです。お祭りも「ハレの日」的なものも苦手。
めかしこむとか化粧するとか、わたしという主体にとっては多階層的に駄無駄。
 
ディナーショーなんて生涯、行くことがないと思っていました。好きなミュージシャンであっても。
ぜいたくするなら、お金を使うなら、もっとしたいことが山ほどあります…。
 
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と日々思って50ン年生きてきましたが、先日こちらのイベントへ行ってまいりました。
 
明和電機初のディナーショー 「カブリマシーン8」
http://www.pavilion-tokyo.com/event/201705_meiwa.php
 
会場は、中目黒に昨年オープンした不思議空間レストラン:PAVILION
http://www.pavilion-tokyo.com/store.php
 
(社長によるイラスト進行台本がUPされていました。)
http://twitdoc.com/view.asp?id=382619&sid=878B&ext=PDF&lcl=-ver2.pdf&usr=MaywaDenki
 
イラスト台本にもひかれたこの動線を、カブリもの明和製品を装着した社長が移動していく趣向です。
イラスト左手の階段付近から登場。通路を通って。右手のスペースでまとまった演奏。また通路をとおって左手へ。
スパンカー(シリコン製「手」付きのノッカー)が随所に配置され、会場の一体感を盛り上げていました。
 
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3回公演されたうちの2回目に参加しました。
 
1回目に参加したファンの方のツイートから、なかなか進行がままならなかった様子がうかがえ。
…初めての試みだし、まぁ、そのようなものかな。
と思って臨んだのですが。
 
進行、とてもスムーズでした!(3回目はもっと滞りなかったのではないかと思います!)
修正し調整し精度をあげてきたのでした、流石です明和チーム。
 
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席は、社長がカブリマシーン着脱を行う「出発地点」がよくうかがえるカウンターでした。
 
隣の方もひとりで参加の女性。
話をうかがうと、明和電機ってなんだろう、ともやもや思ってきたけれど、先日NHKで放送された『バクモン』を見、ディナーショーのチケットを購入したとのことでした。オタマトーンも買っていらっしゃいました。
会場のあちこちに配線がとぐろ巻いているのに感心されていました。
 
なんだかうれしかったです。
 
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以下、メモ。
 
1)音源マン(新製品)
トントンクンがつながれ、観客がたたくことができる趣向(そして音源マンが悲鳴?をあげる趣向)

そのまんまのネーミングの製品なのですが、造形かっこいいです。
 
2)デカサバオ
デカサバオ開閉でおにいさんと胎児が会話する趣向。「ママは試験管」のときのサバオは三体

デカサバオ出動!
 
3)プチプチヘッドは
ヒゲ博士のときより多く回っている印象でひと巻きなくなるまで。つぶされ終わったプチプチは社長の身体に巻かれ回収されていきました…。
 
4)トリウォーカー
あれで会場内を移動する困難さは想像を絶します…段差を移動する足さばきに注目。
テーマ曲のピークの、人力ではたぶん無理なマリンカの速い調べが響きわたる部分が好きです。
 
5)ベロミン
流石の安定のおもしろさでした。
きいろのフェルト生地でカバーされた後頭部に注目。
 
6)トマタン
かわゆさと謎の健気さと存在感! 安定感がありました。
 
7)メカピーコック
くちばし型のかぶりものが付いてカブリマシーンになっていました。「他人の関係」。
 
8)プードルズヘッド
ガソリンエンジン駆動しました…。
日本で行われたイベントでは初めてなのでは。
オープニングのナポレオン銃とセットの、ユーモアも含んだ演目になっていて成程。
三拍子(8分の6拍子)の曲が印象的でした。

”中の人”の消耗いかばかり…と想像されましたが。
ほとんど間をおかず、工員さんもそろっての笑顔の”恋ダンス”ではっぴーなエンディングへ。
 
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明和電機のパフォーマンスを観るとき、社長と製品たちの”距離感”のようなものが気になることが多くありました。
 トラブルの多いマシンたち。怒涛のメンテナンス。その人の眼差しと指先から感じる情。製品を紹介するときに選ばれる言葉。
 
今回のイベントでは、社長とマシンたち(カブリマシーンたち)がつよく結託し共謀しているものとして見えました。 
とても近しいんだなーって。 (・・・開発者・製作者なのですからあたりまえですが)
 
カブリマシンたちを被ってパフォーマンス。
あれほど殉じられる(?)のは社長だけで社長だから…。
 
工員さんたちの介助(?)作業内容も高度で見どころありました。
自動マシン演奏のタイミングなど、完璧でした。
モノの段取りなど大変だったと思います。(見当もつきません。)
 
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よい写真や動画がネットにたくさんUPされているのがうれしい。
(当方、貢献できなくてごめんなさい!)
また、何回も何回も振り返りたくなるイベントでした。