社長三昧な二日間

この金曜日と土曜日、明和電機関連イベントが3つありました。
 
まず、無印良品 有楽町 2F ATELIER MUJIでの企画展「無印良品明和電機をくらべた展  ナンセンス計測のこころみ」関連社長トークイベントがふたつ。
https://www.muji.com/jp/events/7108/
 
金曜日のトークは、この企画についての「理論編」として、魚器シリーズからダダ・シュルレアリスムのオブジェ、道具論、無印良品との比較の詳細など。
土曜日は、展示物を社長が実際に使用しながら解説するという「実践編」でした。
 
展示内容は撮影&拡散OKということで、たくさんネットで見ることができます!
バーバラ・アスカさんのtoggeterまとめ: https://togetter.com/li/1126297
 
トークイベント、両日とも参加することができました。
 
小規模なスペースでの展示なので、「明和電機製品と比較しうる無印製品を並べて展示した、さらっとした企画なのかしら」、などと想像していましたら。
展示を拝見し、さらに社長トークを拝聴するに及んで、社長の企画思想とその掘り込みの深さに驚き、感服することになりました…。
 
メモ(双方のイベントを通じて):

  • 映画「2001年宇宙の旅」オープニングシーン。”なんでもないモノ”が気づきによりツールになり、コンテンツに。ツールは世界を変え、コンテンツは世界を拡げる。
  • 産業革命以降のモノの量的爆発。デュシャンがツールをコンテンツ(芸術)として展示。現代美術のデュシャン呪縛。それを抜けるためひらめいた「魚コード」シリーズ。コンテンツでもあるがツールでもある。コンテンツにファンクション(機能)を付け再び使えるものに。
  • 日本の「道具」。ツール+道。使うことで”生”や”営み”を探求。<−花道、茶道など
  • 肺魚》《魚打棒》《弓魚》は明和電機をはじめる前に制作した「三種の神器」。
  • 無印良品との共通点(あるいは伝統的日本食)。しぼりこむ、そぐこと、限られた素材を使うことで、シンプルにしファンクションをむきだしに。その後に広く展開。
  • 「ナンセンス=明和電機無印良品」と思っていたが、分析すると無印良品にもナンセンスがあった。
  • 第一次世界大戦後、イズム(主義主張)がたくさんでてきたが、それらへの反動としての反芸術(ダダ)・シュールレアリズム運動。

  
展示されていた製品についての具体的な発想のプロセス解析・説明もそれぞれ超ディープでした。(今回の記事では省略します(オイ)。)
興味深かったのは、明和電機製品に比較する製品が存在しないのに、「もし無印良品があるなら」という仮定のもと実際に明和電機が発案しつくってしまったがものの展示もあったことです。
ボツ製品・・・無印製品(ハンガーとくつひも)のみでつくられたボウガンがかっこよくてよくできていて、社長実演でシャープに飛んで、驚きでした。
 
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昨日のトーク前に、無印良品 有楽町店3F(インテリア中心)をぶらぶらしました。モジュール的・箱的世界の広がりに強い印象を受けました。
思わず、イベント開始前にあらかじめ配られ回収された社長への質問用紙に、「無印良品に対してライバル心を感じますか?」と書いてしまいました。
 
今回の展示は、展示台の製作から施工すべてを明和電機さんが行ったそうです。
折りたたむことができるという白い素敵な展示台もファン必見です。
 
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もうひとつのイベント、土曜日に銀座三越で行われた「明和電機の浴衣作るぞ!トークショー 」については、また後日に〜。(たぶん)