魚のモチーフ2

「魚器(NAKI)シリーズ」のなかには、魚を殺すことがパフォーマンスになった、残酷なものがあります。
明るい「明和電機」の裏返し。暗く凄惨なイメージをまとう、それらのほうが原点。
これらのモチーフは、信道さんの悪夢からきているそうです。
 
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わたしも魚の夢を幼少時より時々見ます。
それらは、自分が好んでいる明るい魚のイメージではなく、どちらかといえば気持ち悪かったり恐かったりするものです。
 
比較的最近の夢のパターン:
 
夢1:橋や堤防から川面を見ている。深い色をした水のなかにたくさんの魚影が見える。ボラかな?
 
夢2:運河を覗くと、リュウグウノツカイのように長い影が何本もゆらゆらしている。
 
夢3:入江の暗い水。様々な形をしたエイのような大きな底魚が、重なるように群れている。
 
夢4:斜め上空から街を流れる川面を鳥瞰している。下流から巨大な魚がのぼってくる。川沿いにいる人たちを飲みこんでしまう。
 
夢5:仕事に疲れて電車で帰る。古びた鉄筋コンクリートのビル。暗闇のなか、わたしは透き通った空洞の三角柱になり細い円筒状の水槽の中でまどろむ。向うの水槽には暗い色の魚2匹。丸い頭は男の顔。グリっとした眼でこちらを見て、なにかひそひそしゃべっている。
 
そして、もちろん現実世界では、魚に残酷なことをたくさんしてきました。
たまには指や包丁でさばきますし。居酒屋等では活けづくりなどを好んで食します。
四国にいたころは、時々釣りに連れて行ってもらいました。気長に待つ時間が好きでした。魚がかかったときのぴくぴくする感触を指で心から楽しみ、魚が針を飲み込んでいたら、生きているうちにハラワタごと口から引きずり出していました。
それだけではなく(以下省略)。
(合掌。)