視線について2:フーコーの監獄

社長はブログで、「社長設計室」のことを『白い監獄』と表現されていました。
「視線」で「監獄」とくれば。
かつて積読してもほとんど頭に入らなかった;表象文化論とか芸術論の本に、決まって取り上げられていた著名な現代思想家に思い至ります。
ミシェル・フーコー。その著作:「監獄の誕生」。
 
社長設計室が「監獄」だったのなら。
もちろん、社長が囚われ人で。
わたしたちや、偶然やってきた買い物客たちは、監視する側にいたということ。
 
その構造のなかで、わたしは一体、どんな権力をまとっていたというのでしょう。すこしぞっとします。
 
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ブログで
 
ただただ、絵に集中できた。
 
と書かれていらっしゃいました。
社長の集中力には鬼気迫るものがありました。
 
でも、あの場。
パフォーマーとして若いときから肝を据え取り組まれてきた社長にとっても、異常事態だったのではないでしょうか。
カフェともイベントともTV収録とも違いすぎます。
青い作業服着て眼鏡かけて。至近距離から無言で囲まれ。見つめられて。
創作活動の一番の基礎であるスケッチ。深い脳の海で魚釣り。
(しかも、これ以上ないほどのリッチな立地で!)
 
設計室最終日の終了した夜、社長は酔って? ヘンなトビ方を Twitter 上でされていました。
・・・社長も人の子だった。やはりストレス大きかったんだ。
それを見て、わたしはヘンにホッとしたことを思い出します。
 
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社長が
 自分と向き合える、ステキな、白い監獄だった。純粋な時間をいただけた。
と書かれていたのが救いです。
 
たしかにわたしは、あの場で社長がスケッチする姿を拝見しながら、静かに甘美に何か深く損なわれながら立っていたのですから。
 
得がたい、不思議な経験でした。
 
罪深くもつぶやくことが許されるのなら。
設計室でスケッチを続ける社長は。
・・・自らが設定した場に深く拘束され。強くて遥かで儚く。可憐で。とてもきれいで。・・・とても素敵でした。

シャープペン、PC加工、着色 
 
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オタマトーン・アプリ。
かわいいですね。よくできてますね。
瞬きして、しっぽをくるりと回して、みゃ。なんて操作に反応するんですね。
 iPhone も、いかなる Apple社製品も、買う予定はありませんが(意地)。
そして、プロモーション動画もよい出来ですっ。