「ひと」をたくさん見た

昨日は。
横浜美術館ドガ展」。
国立近代美術館「上村松園展(後期)」
ミヅマアートギャラー 松蔭浩之 展「KAGE」
の3つを観てきました。
 
図らずも、「肖像」に思いをはせるラインナップになりました。
 
で、思ったのですけれど。
古典鑑賞って。楽だ。
その作品の歴史的背景や、作家・あるいはモデル/対象の知識を浅く仕入れて。
それが、日常から切り離される脳内ホワイトノイズ。
その「白さ」を背景に、作品に集中することができるのですから。
 
わたしの古典好き、アンティーク好きは、
そんなところに由来するのかもしれない。
わたしは「ラク」や安易な空想が好きだから。
 
現代美術の鑑賞って、ある意味大変だわ。
日本のメディアアート系は、表出が楽しくできているものが多いから、うっかり見落としていました。
鑑賞者は、作者や進行しつつある諸々の現実・現在の状況に「対面」するわけだから。相当の前向きな力が必要になります。
わたしなど慣れてないから、そして多分、そういう面が欠如したままぼんやり生きているから。大騒動してかき集めることになって。(まるで脳内すす払いと落葉かき。)
 
今回、一番。見る前からあれこれ考えてしまい、行くまでと現場で緊張したのは、圧倒的に松蔭さんの「KAGE」展でした。
 
*****
昨日、明和電機社長:土佐信道さんが、Twitter で古のテレビ番組「野生の王国」が好きだった、とつぶやかれていました。
わたしも好きでしたっ。わたしの生き物好きは、ひとつはあの番組から来ていると思う。
 
でも、当時、すんなり見ることができなかった。
小学生のわたしは釘付けだったのですが、父が、その番組を嫌がっていたのです。
彼は、肉食獣の狩りや食事風景、そして蛇やトカゲなどのハチュウ類を視界にいれたくなかったのでした。
父は・・・繊細で、現実世界と向き合うことがちょっと苦手な人だったのだなー、若いころから。
改めて思い出しました。