地図のはなし2

ここ数年、科学 ― アートの横断分野で話題になった世界地図に、「オーサグラフ」というものがあります。
数学の造詣が深い建築家:鳴川肇氏が考案された地図です。
http://www.authagraph.com/top/?lang=ja
『地球の表面積を96等分し、それらの面積比を保ちながら正四面体に変換して作成された、既存の世界地図の欠点を補い、陸地の面積比と形状をほぼ正確に表記し、かつ海を分割することなく矩形の平面に収めた世界地図』。
新聞で取り上げられたり、ICCや科学未来館で大きく展示されたりしていますから、知っている人、見たことがある人も多いのではないでしょうか。
 
当方は、この「オーサグラフ」の提示のされ方に対し、次第に漠然とした「釈然としない感」を感じていました。
・・・知った当初は、こういうのがあるのかー、と素直に感動したのです。
  
振り返ってみると、どうやら、メディアでや展示時の説明・解説の手法にひっかかりを感じたからのよう。
 これは他の投影法のどうしようもない欠点を全てカバーした新しい素晴らしい地図なのです。
という論調で。
それを受けて「完璧な地図、流石だ、すごい」という驚愕絶賛的な感想をネット上に散見しました。
 
球の表面を面積率を変えないで切れ目のない長方形で表すというのは、すごくおもしろい。デザイン的にも使えるかもしれない。
でも、そのための捩れは、他の投影法による地図と同様、抱えざるをえないはずです。
この投影法の場合、念入りに緩められているようですが。正四面体に当てはめたということは、その角に近い部分にしわ寄せがくることを容易に想像させます。
例えば、この地図を見たオーストラリアの人は、自国の大陸の形の歪みに強い違和感を覚えるのではないでしょうか。
(もちろん、オーストラリア大陸の歪みが少ないよう、任意の位置に正四面体を適用することもできるはずです。)
 
 測量や地図作成技術の歴史・進化・知恵の累積に、敬意を表しているとは思えない(むしろ逆の)話法。
 地図へのなじみが薄い人に誤解を与えるような、詭弁や美化と言われても仕方ないような能書き。
当方はそう感じ、提示のされ方に「フェアではない」と、むっとしてしまったようです。
(つまり、ただの偏屈?w
 
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で、こうやって自分のひっかかりの原因が解明できたら。なんだかすっきり。
オーサグラフそのものは、新しくてとてもよくできていて(事実)、おもしろいんじゃないかな。
と考える余裕が出てきたのでした。
 
でも、やっぱり地図として使うには、容易でない「ツール」のように考えます。
緯度・経度情報をおろそかにしいている時点で、天体としての地球の在り方を半分以上捨てているよう感じます・・・。
 
そして現在は。なんと言っても。Google Earthをぐるぐる回すほうが、絶対にシンプルで正しくて分かりやすいですから。
 
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で、ここからが本題。
 
世界を股にかける明和電機のこれまでの活躍を。
世界地図上へ表示させることができたらさぞ楽しいだろうなー、と思いつきましたw。
やっぱり、一番楽しそうなのは Google Earth! 無料だし!
(どなたか、画像や説明等を表示させるプラグインを作成してくださいー。