おごる/おごられる

若いころの一時期、男社会にいてしかも寮生活をしていたため、先輩からよくおごってもらいました。先輩といっても給料は同額。研修生は一様にお金なかったのに。
 
おごられる、というのは、なんらかの構造関係のなかで行われます。
若いなりにも、困惑がつきまとう受動行為でした。
 
派遣や嘱託などテンポラリーな仕事にかわってからは。
自発的にはとても入れないようなよいお店で、管理職クラスの上司からおごってもらったことが何回かあります。
 仕事っぷりへのご褒美?と都合よく解釈して受けていたかな、自分・・・。
 
(今は公務系の職場なので、おごるおごられるは一切ありません。)
 
人におごるのも得意ではありませんし。あまりうまくできません。
人に上手におごることができる。そういう気風って、あこがれます。
 
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気持ちよくおごったり、おごられたりするのは、意外にとても難しい。
関係やシチュエーションを微妙に選びますし。(賄賂ととられてしまっては元も子もありません。)
双方に、それを楽しむ「才能」のような気質も必要な気がします。
 
おごる・おごられる行為は、俗っぽく堕ちやすい。
双方により美的でストイックな意識とシャレ心が構築されていなければ。其処には。
 
そんな場に立つとき、シャレ・デ・オゴール男爵とそのオゴール機能はいっそう輝くんじゃないかな・・・。
 
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なんて、たらたら書いてしまったのは。ひとつ、心にひっかかっている事があるからです。
 
 ・・・明和電機社長は、男爵を通じK先生へおごられた赤ワインをまちがって飲んでしまったこと、そして「K先生へは後でボクからおごります」と公言されたことを、覚えていらっしゃるでしょうか。
 
ふふ。わたしせこいかな。