羽2

先日購入したこちらの「大人の科学」。

雑誌記事がとても充実しています。
 
「飛ぶ」ことについての多少科学的な読み物を読むと、いつも改めて驚くことがあります。
それは、実際に飛んでいる物について、なぜそれが飛ぶのか、ということが、科学的に完全に解明されているわけではないことに、です。
 
定常流の中に翼状のモノを置くとき。どのように揚力が働くか、などは計算できる。
でも、乱流の発生などは、定性的な仕組みは解っていても、流体力学の計算式のみから定量的に設計できるわけではない。
風洞実験したり、実際に飛ばしてデータをとったり、シミュレーションしたりしないとわからない。
ライト兄弟からの飛行機の進歩の速さを考えると、驚異を感じます。
科学的解明の前に、工学的成果がずぶずぶ進んでいるわけですから。
 
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クマバチなど、胴体が相対的に重い昆虫が飛ぶメカニズムは、まだわかっていないことが多いそうです(本書より)。
低レイノルズ領域での飛行。想像をこえます。
 
昆虫の飛行は、不思議に感じることが多いです。
カブトムシが飛んでいるのを見ると、その黒い重たそうな図体でよく、と感心します。
指先までのぼったテントウムシの丸い甲から、薄くやわらかくて長い羽が伸び、飛んで行ってしまうのも不思議です。
 
それから、チョウ。
小さな卵から孵った幼虫が、葉っぱをもりもり食べて、内に葉っぱジュースがいっぱい貯まった大きな芋虫になって。
さなぎになって。その体のなかで、あの鱗粉で一面に彩られた羽がつくられていく。
・・・具体的になかなか想像できません。
そして、ひらひら〜と予想できない行程を残し飛んでいく。
 
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中学生のころ、かわいがってもらっていた部活の先輩達から「きゃたぴら」とあだ名を付けられていたことを思い出しました。
当時は細くて、もじもじしていたからだと思います。
ええと。そのせいか芋虫系へはすこし思い入れがあります;
 
飛ぶことへのあこがれ/恐怖とともに。
 
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このような本が刊行されています。
Art and Air ~空と飛行機をめぐる、 芸術と科学の物語 或いは、人間は如何にして天空に憧れ、飛行の精神をもって如何に世界を認識してきたか。(P-Vine Books)

Art and Air ~空と飛行機をめぐる、 芸術と科学の物語 或いは、人間は如何にして天空に憧れ、飛行の精神をもって如何に世界を認識してきたか。(P-Vine Books)

art & air
明和電機社長がエーデルワイスシリーズとしてつくられた『ムスタング』も掲載されているそうです。
 
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サバオに翼がはえた小さなブローチとがあったら。と思ってかいてみたけれど;(以下省略