肺魚にもどる 3

現在、シミュレーションというと、たいていはコンピュータを用いた計算によるシミュレーションです。
現在、ありとあらゆる分野でシミュレーション計算は行われています。
(シミュレーションについて詳しいわけではありませぬが、もちろん。)
 
計算機による数値的なシミュレーションではなく、物理モデルシミュレーション(実際に模型等をつかった実験)もあります。
風洞実験とか。
あ、物理モデルシミュレーションは閉じた系で行われることが多いでしょうね?
 
明和電機社長の修了論文のタイトルは「芸術における生物表現とシミュレータ」だそう。
芸術におけるシミュレータ?
それはとっても不思議なシミュレータ。
 
ちなみに、つくばの美術館で行われる筑波大学芸専院生による修了制作展に2度ほど行ったことがあります。
論文が閲覧できるよう置いてある作品も分野によっては普通にありましたが。
絵や造形の学生で、論文を展示していた方はいらしたかしら。ちょっと記憶がありません。
 
魚器《肺魚》は、神様の視点に立つためのシミュレータだそう。
(「魚器図鑑」による。)
 
もちろん、上記論文は未読ですが。
修了制作でつくられた魚器のなかで、《肺魚》が一番シミュレータの要素が強いですね。
 
 概念を物質的なモデルへ。
 
 その ガラス瓶のなかで完結する世界を手中に。
 それを操作できるのは、作家ひとりでー。
 
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