EDELWEISS シリーズのテーマは「女性とは、生物的なメスとは何か?」
作家自身の"疑問"がテーマとして位置付けられています。
疑問への回答がテーマなのでしょうか。
そこへ至るまでの道がテーマなのでしょうか。
ナンセンスマシーンズ展@金沢の開催に合わせて刊行された明和電機全製品カタログより
女性の持つ「子宮、遺伝子、表層、ファッション、エロス、母性」などの特徴を、架空の結晶の花「EDELWEISS」に象徴させ、その花を捜すためのアイテムを自ら作り出す、いわば「シンデレラ(=花)を見つけるためにガラスの靴を自分で作る」という、逆転した創造的プロセスを行っています。
ファンになったころに、EDELWEISSについての文章をネットで検索しては探し、読んだことがありました。
そのときに感じた生々しい印象と比べると。
一見、わかりやすい言葉つかいで、丁寧にまとめられていると感じます。上記引用文章。
そして、ジェンダーを語る言葉として、ソフィスティケイトされた感があります。
ナンセンスマシーンズ展@金沢のギャラリートークなどで、社長は青いお姿で、平明に、このシリーズについて語られたようです。
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かわいらしさ/美しさをまといながら、ヒトの性を分離して取り出し、作家の主観で無残に切り刻んでいるような要素が強いこのシリーズの本質を考えると、裏腹、のようでもあり...。
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「女性とは何か」。
半世紀のあいだ(けっこう長いぞ)ヒト科のメスという在り方を主体として生きてきた自分から、不思議に遠く遠く見えます。このシリーズをつくっている作家氏が。
まるで、太陽とは別の恒星をめぐっている彗星。
この方は、「女性とは何か」という、一見、他者の追及がテーマのような、磁性のプラスからマイナスを臨むような創造活動においても、自らの原体験や内側へ潜っていかれます。
それは、理性を立てない分、魚器シリーズへの取り組みのときよりも、たぶん深く。
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「花」は、ものがたりのどこに咲いたのだらう。
「花」がテーマだからこそ。
その機能が欠如した世界から捉えなくてはならないのだろうか。
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オスとメスなんて。生物の進化上、性が分離してから、してきたことの本質はずっと同じなのに。
ついこんな軽口を大雑把に頭に浮かべてしまう当方は。
このシリーズに対し、ずっと淋しい鑑賞者であるような気がします。
異教の宗教施設内にたたずんで時を過ごすように。
(・・・せめて、ポエチックな気分、万歳。