透明な実体の向こう側への憧憬3

みんな、透明な世界に何を封じ込めたいのでせう?
 
ネットで、ガラスの小瓶や透明レジンに何が封入されているのか検索し見て回りました。
 
レジンを利用したものつくりって流行っているのですね。たくさんの作家さんが、実にいろいろなものを、つまりいろいろな世界観を、透明な中に封じ込める作品をつくっていらっしゃいました。
 
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以下、ネットで見かけたガラスの小瓶やレジンのアクセサリーに封じ込められているものたち一覧
 
既存のパーツ
 レジンアクセサリー用シール、チャーム、ビーズ、ネイルアート用シールやパーツ、ラメ、ボタン、スパンコール、ドールアイ、コイン
 
機械系
 歯車・文字盤など時計パーツ、真鍮などの部品(スチームパンク的な)、釘、ピン(針)、針金、安全ピン、導線
 
平面
 イラスト、切り絵、和紙(ちぎり絵)、布、子供が描いた絵、楽譜、地図、写真、文字(詩など)、手紙、切手、新聞、他印刷物
 (OHPシートなど透明なシートに印刷したものも多数)
 
植物
 種、ドライフラワー、乾燥フルーツ、葉っぱ、葉脈標本、小枝、ハーブ、苔、地衣類
 
動物
 鳥の羽、貝殻、ヒトデ、タツノオトシゴ、昆虫の羽、虫(蜂、蜘蛛、サソリなど)
 
鉱物・ガラス等
 各種ビーズ、自作ガラス細工や粘土細工(動物、魚、家、きのこなど)、ガラスの欠片、シーグラス、サンゴ、砂、石、半貴石、パール、金属箔
 
その他
 折り紙、鉛筆、泡、蛍光剤、キャンディ、パスタ、糸、木片、マッチ、砂時計、オイル
 
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日本の作家さんは、実にカワイイものをつくられる方が多いです。
型、レジンの色、そしてパーツの制作と組み合わせ。配置を細かく繊細に凝りに凝って。
 
分野がちがいますが、平安時代の詠草料紙をふと連想しました。
 
海外の作家さんの作品は、レジンの特徴を生かし、封じ込めるものをシンプルにすっきり美しく見せるものが多い気がしました。
 
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先日は、樹脂作品をつくっている複数の方の作品展を見てきました。
実物を拝見すると、それぞれの方の特色がよく分かり。
作業の細かさにも胸を打たれます。
 
樹脂という比較的新しい素材を使いながら、アンティーク調であるなど懐古的な傾向をもつ作家さんの割合が多いのが興味深いです。
 
その後、渋谷ヒカリエなどに行き、最近は透明樹脂の既製品アクセサリーがたくさんあることも知りました。
 
『海外から仕入れたビンテージパーツ』をふんだんに使っている物。
珍しかったのは、本物の飴玉を透明樹脂で包んだチャーム類。などなど。
 
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魚の臓物を納めている人は、見つけられませんでした。
 
さて。肺魚にもどろう・・・。

この製品でガラス瓶に封じ込められているのは、作家自身が手を血で染め、生きた魚から取り出した、浮き袋です。
 
魚の浮き袋。これもはかなく透明。
 
(つづく<おそらく>)
 
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勝手にオタクギョ。「眼」な魚たち。
眼球って。身体の組織のなかで一番透明度が高いパーツですね。

透明な実体の向こう側への憧憬2

透明な固体物質って。
視覚・触覚というセンサーをもった生物にとって、根本的に/先験的にとにかく不思議に感じるのではないでしょうか。。
その不思議さが、ガラスや透明な樹脂への、あるロマンティックな感覚をもたらします。
えーっと、すくなくともヒトへは。
 
以前に読んだガラスの歴史についてストイックに網羅的に著している本に。
 
 ガラスは不思議な存在で、物質的現実の存在でありながら、透視でき、向こう側の現実を幻想化する・・・。
 
というような、その本にしてはひどく感覚的な記述がまえがきにあり、感じ入りました。
 
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普通によく見かけるガラスの小瓶などにも魅かれます。ジャムの瓶などなかなか捨てられません。(先日、夫がまとめて捨ててしまいましたが;)
 
化学実験のガラス器具なども、大好きでした。
 高校2年のころ大好きだった同級生(男子)は、化学部の部長さんでしたし。( <− 関係ない情報 )
 
明治〜昭和初期のガラスの徳利も2つほど持っています。江戸ガラスの盃もひとつだけ。
 
昔書いたブログ記事: http://d.hatena.ne.jp/Fumiba/12000211
 
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ここ数年、透明樹脂(レジン)をつかったアクセサリー作りなどが流行しているようです。
 
透明ななかに何か素敵な世界を封じ込めたい…。
 
レジンを使うと。そんな思いが、比較的手軽に叶えられそうです。
 
ぴかぴかオタマトーンキャンディも、レジンに封じ込められた小さな世界だなー。
オタマトーンクリアの口に入れるなんて、どなたのアイデアなのでしょう?
 
(つづく<たぶん>)

透明な実体の向こう側への憧憬1

明和電機の魚器「肺魚」のことを考えていると。
自分の気持ちが、ガラス瓶のなかにすっぽりはいったり、出たりするような気がして、おもしろいです。
 
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明和電機社長は【in vitro】・・・ガラスごしが好き。
3年前の社長ブログ記事:
http://www.maywadenki.com/blog/2010/03/17/post-121b/
 
社長にとって創造するとは、ガラスごしの世界を打ち立てることのようです・・・。
 
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明和電機のガラス封じ込め系製品
(公式サイトより)
 
肺魚: http://www.maywadenki.com/products/naki/hai-gyo/
ハンマーヘッド: http://www.maywadenki.com/products/naki/hammer-head-naki-ax/
 
シリンダリコーダー: http://www.maywadenki.com/products/voice/%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC%EF%BC%8Fcylinder%E3%80%80recorder/
 
エーデルワイス製品は、封じ込め系の率が高いですね…。
http://www.maywadenki.com/products/edelweiss/
 
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玩具では。
 
ノックマンの、かわいらしい歯車やぜんまいやバネを詰めた胴体。
 
オタマトーン・クリア。透明な樹脂の向こう側に透けて見える電子回路。
 
ガラスではないけれど。透明ならではの趣がありかっこいいです。
 
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ちょっとしつここく、ビドロに思いを馳せてみる。
(以降、つづく予定、かも。)

妄想あらぬストーリー

明和電機をネタにしたBL本がある、と以前社長が仰っていました。
 ええと、たしかに設定的・キャラ的に、使いやすそうな? (とか言っていいものか?
生モノ率が滅茶高そうですケド…。 
 
当方、BLは「トーマの心臓」どまり。ここが最高峰。
そしてオスカーのファン。( <− いらない情報
生モノが関わるそれらについて、いったいどのようなものなのかちょっと想像が追いつかないです。
 
社長は、進んで購入されているということです。
(どこで販売されたのでせう?
  
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ストーリーを妄想するのなら。
 
毎回犯罪者役俳優に有名人を起用する刑事コロンボ的推理ドラマで、舞台がもし明和電機ならどうなるか
など想像したことあります。
 
犯人はもちろんあの方できまりでしょう。
 
殺されるのは、誰。
そして動機は。
 
一番の見どころ:トリックは。
 
犯人と主役警部との対決は。
 
なーんてね。
 
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ヒトって、たしかにヘンな妄想しますね;
 
最近の、当方の妄想的に会ってみたひ人は、学生時代の社長かな…?
 
自分にもし20代で子供ができていたら。
大学生くらいになっているはずで。
きっと、そんなところから妄想しやすいのだと思います。
 

さいきん肺魚がトテモ興味深いデス。

カナダの「魚打棒」

ツイッターで、
 『魚コードのできるまで』に。 「サバ神」はインディアンの魚打棒に似ていることに、作ったあと気が付いた。という記述がある。
というようなことをつぶやかれたファンの方がいらっしゃって。
 
思わずチェック。本のその記載を読み直しました。

明和電機 魚コードのできるまで

明和電機 魚コードのできるまで

大阪の民博にあるという「魚打棒」の、社長が描かれたイラストがあります。
 
歯をむき出しているところ。
まん丸の眼。
などがたしかに似ています。
 
ふと気になり、民博のサイトへ。
http://www.minpaku.ac.jp/museum
現在、美術館・博物館等は所蔵品の「データベース」を持っていることが普通です。
 
民博のサイトにもありました。データベース。
http://htq.minpaku.ac.jp/menu/database.html
さっそく「魚打棒」で検索。・・・でてきません。
魚関係で検索を重ねると出てきました。
「標本資料目録データベース」です。
http://htq.minpaku.ac.jp/databases/mo/mocat.jsp?HEADER=false
「殺魚棒」として掲載されていました。標本番号K0004755。
カナダ由来のものだそう。キングサーモンでも打っていたものでしょうか。
 
民博データベースの写真をざっとスケッチしてみました。

長さ50cm厚さ5cm程。
白っぽい木材。手で持つ部分が黒ずみ、また魚を打ったであろうオデコあたりが魚の血の鉄分により?多少黒ずんでいます。

ウケテル考えテル2

先月のNOTTV「エンダン」で、明和電機20周年記念グッズのアイデアが募集された時。
社長が選ばれたのは『岩時計』でした。
http://d.hatena.ne.jp/Fumiba_m/20121020/1350683881
 
落ちる岩、が時を告げる。
 
これって、すこしウケテル的です。
 
だってほら。時計がらみですし。300mもの高さから落ちてきた岩がヒトに当たったら、死んじゃうし・・・。
 
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そういえば、まだ「ウケテル」をナマで見たことがありません。
GMのものでさえ、まだ。
 
来年、見られるのかな・・・?
そのとき、なかに魚はいるのかな?
 
あまり近寄らないで、なるべく遠くから眺めようかな。
 
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大きな岩の時計。
いっそ、巨大隕石時計、とかどうでせうか。

ウケテル連想の延長でヘンなものを夢想
 
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きょうは明和電機社長4時間講演。
てんぽらりー労働者になってから、4時間ぶっ続けでひとの話を聴くことって、まずなかったです(若干、不安)。
あたたかい服装で、とCOUNTDOWN経由のメッセージにありました。
日中気温が上がらず、夕方から夜にかけてまっすぐに冷え込みそうです。
寒さ対策を万全にしなくては、です。

ウケテル考えテル めも1

ウケテルのことを考えテル。明和電機ファンになって3回目くらいのマイブームです。
 
今期の電協ジャーナルに、八谷さんがメディアアートについての連載をされています。
(素晴らしく贅沢な企画です・・・文字数が少ないのが残念ッ。)
 
最新号では、明和電機について書かれています!
最もメディアアート的、また明和電機的だと八谷さんが感じる製品は、ウケテルなのだそうです。
「綺麗な悪夢をそのまま形にした、みたいな」
「綺麗な外観の裏にあっけらかんとした残酷さを併せ持っている」
 
あれこれ思いを巡らすきっかけになったのは、その記事。
 
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ウケテルは、明和電機SMEのオーディション書類提出時に企画した製品なので、「デビュー作品」という位置づけなのでしょう。
書類の内容をこちらの本でうかがうことができます。貴重!

明和電機の広告デザイン

明和電機の広告デザイン

 
「魚器図鑑」。ウケテルは比較的さらっと説明されているように思えます。
「魚コードのできるまで」には、かなり詳細に制作の過程等がかかれています。
籠のように見せる糸は、テニスのガットなのですねー。
ウケテルの矢を発射する機構について、以前社長がブログで、はじめて機構らしい機構を作ったのがこれ、と書かれていました。
時報の音響に合わせ電気が瞬間的に流れる回路を設計したのはどなたなのでせう。
 
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ウケテルを知ったころは、ウケテルのなかの魚になったつもりでウケテルを考えるのが好きでした。
http://d.hatena.ne.jp/Fumiba_m/20100318/1268860484
(このころの自分て、文章に勢いがある、というか、いっちゃってる?・・・;)
 
そろそろきちんと外から観察し認識したい。
 
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 でも、やっぱり、なかの魚は「自分」であるように見える。ような気がする。
 
 魚は、何も考えていない
 魚は、殺されたいと思っている のかもしれない
 
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「魚コードのできるまで」に、図をつかった濃いウケテル解説があります。
それまでに制作した魚器との関係を基に自己分析されたという説明です。
 
図で説明されているそれを見てると、ほえ〜、となります。( <− ついていけてないから )
 
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シンプルに考えるため、とりあえずどう見えるかをメモ。

 
1 神様 or 作家 ( or きまぐれな/意志のない他人 )
2 電話 −> きっかけとなる音声情報<時報>を発するモノ or 引きがね
3 弓矢−> ウつもの、死をもたらすもの
4 かご = 世界 or 閉じ込める界
5 棺(は今のところ見えない −> 魚が死んでいないから)
 
(たぶん、後日へつづく、かもしれない)